評判を生む五原則

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顕示性

prsup.017.png「私はここに居ます」と、自らの存在を示さなければ人々の話題にもなりません。さりとて、今の時代、広告や宣伝で自らの存在を知らせたところで、話題にもならなければ評判にもなりません。人々の口を付いて評判となるためには、注目される何か”際だつもの”が必要となります。人の大脳に突き刺さるようなインパクトを与えなければ、評判は生まれてはきません。大手企業であれば、豊富な資金力でテレビ、新聞をつかった派手な広告宣伝で話題提供や評判づくりを演出すことができるでしょう。しかし、中小企業はそのような資金もノーハウもありません。知恵をしぼり、注目される方法を考えなければなりません。新聞やテレビが、積極的に取り上げてくれるような何かが必要です。いわゆるパブリシティーであります。パブリシティーとして取り上げられるためには次のような要素が必要です。
 ・唯一無二の存在
 ・驚愕の出来事
 ・最も早い(大きい、小さい、新しい、古い)
 ・今注目の出来事と連動(オリンピック、ワールドカップ、総理交代など)
 ・感動の物語 など
高度情報化社会となって、最近では使われなくなってきましたが「看板娘」という言葉があります。この言葉には明らかに、次のような顕示性があります。「美しく、気立てが良く、素直で、愛想の良い」等を連想させ、誰しもが一度は合って見たくなる魅力を感じます。中小企業には昔も今も「看板娘」が必要なのです。


独自性

graph.004.png他と明らかに異なっていることを「独自性がある」と言います。
製品やサービスのコモディティー化(大衆化、一般的)が進む市場では、独自性を維持することは容易なことではありません。特許で保護されない限り、直ぐさま模倣されアタッチされてしまいます。競争に打ち勝ち生きる残るためには、絶え間なく独自性を追求しなくてはなりません。独自性の追求が、注目を集め好ましい評判を生み出します。
つまり、独自性は第一の原則である顕示性を支える大きな要素でもあります。独自性は顕示性のコンテンツの役割を果たしているわけです。それでは、独自性はどの様にすれば生まれてくるのでしょうか? 様々な意見や論説があるでしょうが、我々は「観察力とアイデア」が独自性を生み出すと考えています。物事や人の動きの中に、アイデアの源となる”もの”があります。ボン〜ヤリ見過ごしているようではアイデアを創出ことはできません。


真実性

graph.027.png真実とは「本当のこと」「本物」ということを意味しています。
近年、政財界、経済界、スポーツ界において真実性を問うような事件や話題が多くなっています。これは、社会全体が真実性を求める気運が高まっていることを表しています。虚偽、偽造、捏造など不正行為に対して厳しい目が注がれています。そうした行為により真実性が保たれなってしまうと、一気に「悪しき評判」が広まり、社会から廃絶され、企業においては倒産の危機に直面する場合もあります。真実性を失う原因は、利益優先主義、外部圧力、保身など様々ですが、何れも間違いなく同じ結末を迎えます。
では、企業が真実性を保つためにはどうすればよいのでしょうか?それは、経営者自身が高い倫理意識を持ち、法令を遵守することは、組織の内部に「企業の良心」といえる機能を持つことであります。特に、中小企業の場合、経営者がその組織の独裁者であることが多く真実性が保てなくなる危険性が高まります。日頃から、真実性の維持について強く意識し「企業の良心」を構築しておく必要があります。


透明性

リレーション.019.png近年、非常に関心の高まりを見せているのが、組織や団体における透明性であります。政府、行政機関、企業、団体などあらゆる組織が、透明性を高める事が求められています。透明性と前項の真実性とは、コインの表裏の関係にあります。透明性とは、良い事も悪い事も真実を包み隠さず公表するということです。公表とは、アカウンタビリティー(Accountability;説明報告責任、情報開示責任)果たすということでもあります。企業や団体等の不正行為に対して、マスメディアは徹底的にアカウンタビリティーを求めていきます。企業や団体等の透明性のレベルは、ネガティブファクターの開示姿勢によってきまります。大企業同様、中小企業においても真実性を疑われるような行為が露呈すれば、マスメディアから厳しく透明性を求められる時代です。従って、中小企業でも日頃から透明性を高める努力をしなければなりません。原材料の明示や製造工程の開示などトレーサビリティーを高め、サービスレベルの可視化など取り組むべき事が多くあります。


一貫性

リレーション.015.png個人であれ企業団体であれ、共通することではありますが「言行不一致」は著しい反感をかうことになります。つまり「言っている事とやっている事が違う人は信用できない」と言う単純なことであります。無信不立(信なくんば立たず) で「信用・信頼」が無ければ好ましい評判は生まれないという事です。高邁な理念を掲げながら、それとは異なる活動や行為をしている企業なども、総じて評判は良くないものです。
最近、ビジネスにおける「一貫性の維持」が顧客の変化によって難しくなってきていると感じています。例えば、顧客第一主義を掲げる企業を多いのですが、これが「言行不一致」を引き起こす大きな要因となっています。特にサービス分野においては、企業間の競争が激しいために顧客の要求レベルは日ごとに増し「顧客の王様化」が進んできています。少しでも気に入らないことが有れば「顧客第一主義を掲げているのに、私は大切にされていない」と不満をぶちまけネットに書き込みする顧客も現れる時代です。従業員の教育など、サービスレベルの維持に注意を払う必要が高まっています。